カビ知らずの清潔バスルームへ!シリコーンコーキング交換ステップバイステップガイド

長い一日の終わりに、採光の少ない東京のワンルームマンションの浴室に入ってみると、シリコーン目地に黒ずんだカビが点在している光景を目にしたことはないだろうか。日本の集合住宅では、窓を開けにくい環境と高い湿度が重なり、カビ胞子の繁殖に最適な条件がそろう。本記事では、古いコーキングの除去から防カビ剤入りシリコーンの施工まで、DIY初心者にもわかりやすい手順で解説する。

なぜ浴室のカビは生えやすいのか

日本の浴室では、シャワーや入浴後に湿度が80%以上に達することがある。特に窓がなく換気扇だけに頼る住宅では、湿った空気がこもりやすい。厚生労働省の報告によると、国内住宅の約25%でカビ・結露トラブルが発生し、放置すると喘息やアレルギーを悪化させる恐れがある。

準備:必要な道具と最適なシリコーンの選び方

  • カッターまたは替刃式ナイフ
  • シリコーン除去剤(ゲルタイプ)
  • マスキングテープ(幅20mm程度)
  • 防カビ・防水性能付きのサニタリー用シリコーン
  • コーキングガン
  • プラスチック製ヘラまたは専用仕上げ材
  • 保護手袋、保護メガネ

DIYアプリ「ホームセンターアプリ」やAmazon.co.jpを活用し、実際の購入者レビューで防カビ性能をチェックしよう。専門家の田中裕樹氏(シックハウス・カビ対策研究者)も「シリコーンコーキングは2年ごとに交換がおすすめ」と提言している。

ステップ1:古いコーキングの安全な取り外し

カッターを目地に沿って45度の角度で入れ、両端に切り込みを入れる。頑固な箇所には除去剤を塗布し、10~15分ほど放置した後、プラスチックヘラでやさしく削り落とす。作業後は水で丁寧に洗い流し、除去剤の残留を防ぐ。

ステップ2:表面の洗浄・消毒・完全乾燥

市販のカビ取り剤や、家庭用漂白剤を水10:1で希釈した溶液をスプレーし、柔らかいブラシでこすってカビ胞子を除去。洗い流した後は換気扇を24時間以上作動させるか、ドライヤーの冷風モードで乾燥させ、湿気を完全に取り除く。

ステップ3:マスキングテープでキレイな仕上がりを準備

目地の両側にマスキングテープを貼り、シリコーンの幅より約2mm外側まで余裕を持たせる。テープの端をしっかり押さえ、シリコーンが下に染み込まないように注意しよう。

ステップ4:新しいシリコーンのプロ仕様塗布

シリコーンの先端を45度にカットし、コーキングガンに装填。均一な速度と圧力でラインに沿って押し出し、滑らかなビード(盛り上がり)を作る。速すぎず遅すぎず、一定のリズムを心掛けること。

ステップ5:ヘラ入れと美しい仕上げ作業

施工後5~10分以内にプラスチックヘラでビードを平滑にならし、余分なシリコーンは濡れた布で拭き取る。硬化前にマスキングテープをゆっくり剥がすと、シャープで直線的なラインが完成する。

完全硬化と長期メンテナンス

施工後は24~48時間、水がかからないよう注意。入浴後は必ず換気扇を15分以上運転し、3ヶ月に一度は防カビスプレーをコーキング部に吹きかけて保護を強化しよう。

正しい手順と日常の換気習慣で、専門業者を呼ばずともカビ知らずのバスルームが手に入る。今日から実践して、清潔で安心な空間を維持しよう!